先祖調査のツール

ここでは、先祖調査に使用するツールをご紹介します。

なお、一覧表中の◎、△、×については、次の意味で用いております。
◎:必要、必須、いる
〇:不必要、必要ない、なくてもよいが、あった方がよい(※)
△:不必要、必要ない、あってもなくてもかまわない(※)
×:不要、無用、いらない、ない方がいい
※「不必要」や「必要ない」という言葉を「不要」「無用」のつもりで使う人がいますが、誤用であって、あくまで必要性が否定されるだけであって、「いらない」とか「ない方がいい」という意味までは含みません。

 

道具(ハードウェア)編

 

品目 必要性 用途・備考
本人確認書類(できれば運転免許証) 戸籍・除籍簿の取得に必要。
大都市圏以外での調査をするには自動車を運転できた方がよい。
調査対象者に身元証明として提示を求められることもある。
認め印 通常は使用しないが押印を求められたときのため。
スマートフォン 調査地でのネット検索、地図、撮影、録音に活用できる。
手書き入力アプリや古文書解読アプリや、ネットの古文書解読サービスで崩し字を読むことも。
録音アプリ、無音カメラアプリは入れておくべき。
ICレコーダー スマホだけだと容量不足や電池残量僅少のおそれもあるため、調査対象者の話を確実に録音するためには、スマホの録音アプリだけでなく、ICレコーダーもあった方がよい。スマホの録音アプリよりも綺麗に録音できる場合もある。
録音アプリ 調査対象者の話を確実に残すため、スマホに録音アプリを入れること。
ICレコーダーと録音アプリの両方を使うべき。一方の雑音やスイッチ入れ忘れ、容量・電池の残量僅少などへの対処のため。
「聞いてメモすればいいじゃん」と思われるかもしれないが、記録者としては調査対象者との生の会話を情報として残す方が、記録者の勘違い等を検証するためにも有用だし、一次史料としても価値が高い。
望遠カメラ、双眼鏡、望遠鏡 山中の墓地や見に行きにくい墓地などを探す際に使用。できれば望遠カメラの方がよい。
デジカメ スマホのカメラアプリでもよいが、古文書の撮影をするのに結構電池を消耗するし、特に夏場は画面が高温になって撮影不能となることも少なくないため。
元号・干支・西暦変換表 古文書・墓地調査をする際に、元号や干支と西暦の一覧表ないと、読み取りにくいため。記憶するか、Googleスプレッドシートなどに入れて持ち歩いてもよいが、スマホで持ち歩く場合は電池残量に注意。
ただ、子孫家や現地住民に聞き込みをするに当たり、対象者に見せて正確な記憶を喚起するために印刷物を持ち歩いていた方がよい(スマホの場合、画面の大きさ的に十分に見せられなかったり、屋外だと照度が足りずに見えにくいこともあるため)。
車載スマホ充電器 自動車で現地調査をする際に、あった方がよい。
系図・先祖情報 古文書・墓地・菩提寺・子孫家いずれを調べるにあたっても、系図や先祖情報の一覧表は印刷して持ち歩くこと。
子孫家や現地住民に聞き込みをするに当たり、対象者に見せて正確な記憶を喚起するために印刷物を持ち歩いていた方がよい(スマホの場合、画面の大きさ的に十分に見せられなかったり、屋外だと照度が足りずに見えにくいこともあるため)。
調査対象者に渡して継続的に協力をお願いしたり、現時点での判明事項に間違いがないかを確認していただくためにも、対象者用に印刷したものを用意する。
名刺又は連絡先 後日新たに判明したことがあったときに連絡していただけるように調査対象者に渡す。名刺だと紛失のおそれがあるので、前記系図・先祖情報に連絡先を記載しておくのが間違いが少ない。
指サック/紙めくりゴム 古文書など大量のページの書類を読む際にあると便利。
自動車 地方に現地調査に行くのであれば自家用車に諸々の資料や機材を積んでいった方が便利。
パソコン 系図作成や資料・データの整理には、スマホやタブレットよりもパソコンの方が操作が楽であり、大量のデータを扱える。
A3複合機(プリンタ+スキャナ) 持参する資料を印刷するのはもちろん、入手した資料をデータ化して保存・持参するためにはスキャナも必要。
A4でもいいのではと思われるかもしれないが、地図資料や系図資料などはB4やA3サイズであることが少なくないため、A3を強く推奨します。
写真を鮮明にスキャンするために高機能なスキャナを用意するとよい。当センターの高解像度サービスでご案内しているとおり、小さな古写真であっても超拡大することにより、結構な情報を得ることもできるため。手持ちの、あるいは借りた古写真を大量にスキャンして情報を得たり、先祖の顔をしっかり記録したいならば高機能スキャナを用意するべき。
資料を多くスキャンすることになりそうであれば、スキャナを酷使することになるため、A3スキャナを別途しておいた方が故障に備えられるとも考えられる。
HDD 本気でやっていればかなり大量の資史料のデータ(特にスキャンデータや写真データ)が集まるので、最低限1TB程度の容量の大きいものを用意するとよいと思われる。
発電機 ノートパソコンや複合機を車載するならば、宿泊先や調査先で電源を借りるよりも、自前の発電機もあった方が便利。
手袋 通常は求められないが、史料を汚したくない場合に。
クリップボード/クリップファイル 墓地調査で使用。元号・干支・西暦変換表とメモ用紙を挟んでおく。
「写真を撮るならメモはいらないのでは?」と思うかもしれないが、家に帰って写真を見たら、よく読み取れなかったとか、どの墓石かわからなくなったということもあるので、現地で写真も撮るがメモも必ず取ること。
光源 墓地調査で影になっていたり、摩耗していて読み取れないようなところに光りを当てて読み取る。
拓本セット

このほか、熊の出る山中など特殊な環境下における現地調査に必要なものがあるかもしれませんが、それらは省略します。

ソフトウェア編

 

品目 必要性 用途・備考
録音アプリ 調査対象者の話を確実に残すため、スマホに録音アプリを入れること。
ICレコーダーと録音アプリの両方を使うべき。一方の雑音やスイッチ入れ忘れ、容量・電池の残量僅少などへの対処のため。
「聞いてメモすればいいじゃん」と思われるかもしれないが、記録者としては調査対象者との生の会話を情報として残す方が、記録者の勘違い等を検証するためにも有用だし、一次史料としても価値が高い。
無音カメラアプリ
表計算ソフト 系図作成に使用。
googleスプレッドシートなど外出先でも閲覧・操作できるものがよい。
ワープロソフト 情報や調査項目をまとめたり、人物事典編纂に使用。
googleドキュメントなど外出先でも閲覧・操作できるものがよい。
表計算ソフトをワープロソフト代わりにしない人は必須。
人物事典の編纂作業には、レイアウトの自由度の高いソフトを利用するとしても、情報や調査項目のまとめにはクラウド型を使用する。
図形描画ソフト(間取り図作成ソフト) 比較的近い先祖の住居の間取り図や墓地図などを作成するために使用。
OCRソフト(文字読み取りソフト) データ化した資料を効率的に検索したりするために、OCRソフトで文字を読み取っておくとよい。
googleドキュメントならば無料だし精度も非常に高い。
PDF編集ソフト 調査協力者にデータを渡す際に資史料のデータをPDF化して渡す際に使用。
画像編集ソフト 地図情報や顔写真等を加工・活用するために使用。
ペイントなど無料のものでもよい。