『系図系譜研究』第1巻第1号に論文が掲載されました

2026年1月29日

当研究所所長・木下祐也の論文「系図系譜学の理論体系構築のための試論(1)――目的論・対象論――」が、学術雑誌『系図系譜研究』第1巻第1号に掲載されました。

論文概要

本論文は、理論体系を欠き歴史学の一領域のように扱われてきた従来の系図学・系譜学を抜本的に再編し、系図系譜学を理論体系を持つ独立した学問分野として確立するため、その目的論と対象論を構築するものです。

従来の系図学・系譜学では学問目的と学問対象が明確に定義されてこなかったため、先行研究における研究目的・研究対象を網羅的に収集し類型化分析を行いました。その結果、研究目的は12類型に分類され、歴史学補助学から系図譜自体の意義解明まで多様であることが判明しました。

次に、系図譜の定義に関する先行研究27説を検討し、系図譜の内容的実質を「①作成者・研究者が選択した範囲に属する②続柄という関係性で連続的に結合していると認められる③人々を④時系列に基づいて記載した⑤データ」と確定し、それを表す概念語を「歴代親族構成情報」としました。

さらに、学問目的を①真の歴代親族構成情報の解明、②系図譜にまつわる諸事象の類型・傾向・変遷の解明、③系図系譜集・事典編纂及びデータベース構築、④学際研究の方法その他の理論の確立の4つに階層化し、①②③を系図系譜学固有の学問目的、①を中核的学問目的と位置づけました。

本論文により、系図系譜学が歴史学とは異なる固有の学問目的と学問対象を有することが明らかとなりました。

論文情報

  • タイトル: 系図系譜学の理論体系構築のための試論(1)――目的論・対象論――
  • 著者: 木下祐也
  • 掲載誌: 『系図系譜研究』第1巻第1号
  • 発行: 家系研究協議会
  • DOI: https://doi.org/10.69352/keiron.1.1_1

論文へのアクセス

論文全文は以下のリンクから無料でご覧いただけます。

キーワード

系図系譜学、目的論、対象論、歴代親族構成情報、学問体系論、メタ理論、概念定義、類型化分析